ブログみたいなやつ

多分、ブログ

Chromebookよふたたび

2021年8月15日、一度手放したChromebookを改めて購入した。

パソコン工房の赤札セール(中古品)で税込み1.6万円だった。中古品の数が少ない機種のため、相場は分からないが新品の半額よりちょっと安いくらい。超美品なので悪くない。

改めて購入したChromebook C871-A14Pの外観写真C871-A14Pのキーボード・タッチパッド写真C871-A14Pの画面写真
目立ったキズや使用感がなく、超美品

バッテリの状態を計測したところ102%と激良好。100%を超えるハズがないので、何かの間違いと思うがヨシ。不安だったタッチパネルの感度も問題がない。キーの劣化やテカリもなく、マジで良品。ほとんど新品のChromebookを半値以下で購入できたのは運が良かった。

買い直した理由

シンプル・イズ・ベストなノートパソコンが欲しかったから。以前はasusのC101PAを使っていたのだけど、諸々の事情により売却。MacBook AirやiPad Pro、Windowsでブログを運営してきた。だけど、どのOSもシンプルとは程遠く、快適に使うなら色んなことをやらないといけない。30歳を過ぎたあたりから、面倒くさいと感じるようになった。

しかし、Chromebookなら面倒は不要。Googleアカウントでログオンし、使い慣れたGoogle Chromeでタスクをこなす。OSアップデートも勝手に落ちてきてくれるし、Windowsのように細かいアップデートが少ない。おまけにロースペックでもそれなりに動くので、新調するときの経済的な負担が少ない。基本はすべてGoogle任せにしておけるから、面倒で無駄がないのは精神衛生的にも良い。

そんなわけで、一度手放したChromebookを改めて購入した。

Chromebookを一度手放した理由

ここからはしばらく、僕の長い独り言。とても長いと思う。

2018年の夏頃、僕は人生の転機を迎えた。高校を中退して6年間アルバイトをして生計をたてていた。生活はそれなりに安定していたので、そのままでも問題はなかったが、有事にクビを切られるリスクは隣り合わせだ。つまり正社員になりたかったけれど、3年間やっていたCE(パソコン修理の保守員)の会社はブラックすぎて辞めた。その後、コールセンターで2年間の電話受けを経て正社員になり、ついに2018年、初のボーナスをゲットしたのだった。

初ボーナスで購入したのは、ずっと欲しかったChromebookだ。asusのC101PAというコンパーチブル。180度回転すればタブレットにもなるスグレモノ。これ一台あればiPadなんて要らない。C101PAを手に入れてから1年間、ひたすらブログを書き続け、50記事を超えた頃には月間5万PVにのぼった。すべてはC101PAのおかげであり、愛おしくて仕方がなかった。

ペンギンだかパンダだかのアップデートがきた

僕のブログがまたたく間に地に落ちた。これまで月間5万PVあったのが、10分の1になり検索エンジンから締め出されてしまった。100記事近くまで膨れ上がったブログを何とか立て直そうと躍起になったが、志半ばで心が折れた。

モチベーションを取り戻すべく、さまざまなハードを購入した。その中でもWQHDディスプレイの導入がもっとも大きい買い物だったのだけど、C101PAと組み合わせたところ相性が悪い。全体的な動作が重くなり、まともに使えなかったのだ。何をやってもうまくいかなかった僕は、ブログを閉鎖しC101PAともサヨナラした。

Chromebookを手放したのは、ブログ運営で失敗してムシャクシャしたから。それだけのことだけど、今考えると八つ当たりでしかなかったと思う。

まだまだ続く試練

それから3年ほどWindowsパソコンとiPad Proの2台体制で新たなブログを開始。しかし課題が多かった。双方のデータのやり取りが思うようにいかない。Google Driveへアップして共有したり、外付けSSDに保存したりと四苦八苦。最終的には外付けSSDに落ち着いたけど、シームレスではない環境にストレスがマッハ。そもそもWindowsメインにiPad Proサブの構成がよくないのは明らか。そんなわけでiPhone、iPad Pro、MacBook Airの3台にしてみた。が、今度はiPad Proの存在意義が見いだせなかった。Appleのフルパーティで挑んだエンドレスタワーも半ばで意気消沈した。

ならば、と色んなパソコンに手を出した。20万円するゲーミングノートパソコン、N3350搭載の激ロースペックノート、Atomの激激激激ロースペックノート、Androidタブレット、情熱価格の謎ノート…など、気になったものはすべて試した。しかしChromebookのように熱意を上げられるマシンはいずれでもなかった。

パソコンに固執し続ける理由

ワードプロセッサの写真
photoAC「うれシーサー♪」さん投稿

僕がパソコンを始めたのは小学校3年生のとき。最初は両親が使っていたワープロに興味を持ち、スタイラスで絵を描いたり夏休みの課題の作文なんかを作ったりした。お盆に入り、世のサラリーマンたちは特別休暇。両親の友人(僕はおじさんと呼んでいた)が家に遊びに来たときに、パソコンを教えてくれた。当時は何をしているのかよく分かっていなかったのだけど、タイピングしている様子を平然と眺めているだけで楽しかった。

そんなある日、おじさんがNECのノートパソコンを持ってきてくれた。『もう使わなくなったからあげるね』。物の価値を理解していない僕は、両親の困った様子を肌で感じながらも、嬉しくて飛び跳ねたことを覚えている。

それから数日間は、何かを生産するわけでもなくノートパソコンと向き合った。おじさんのノートは微かにタバコの臭いがする。決して良い香りではないけど、大人になった気がした。

更に数日かけて、OSの使い方を独学で学んだ。友人らを自宅に招き、得意げにノートパソコンを披露。ついでにどんなことが出来るのかを教えてやった。『おとうさんの仕事道具だ』『すげー金持ちだな』『いいな、僕もほしい』と口々に言い出した。さすがに譲渡する気はなかったけど、友人らが心ゆくまで触らせた。

小学校を卒業し、中学生になった。2000年当時、Windows XPが覇権を握る中、98シリーズのノートパソコンは時代遅れ。両親に無理を言って、富士通のデスクトップパソコン(FMV)を買ってもらった。モニター込でだいたい20万円くらいだっただろうか。

学校から帰れば、すぐにFMVの電源を入れる。Windows XPの使い方を独学する。およそ1週間で使い方を習得したが、自宅にはインターネットがなかった。パソコンをまともに使えるようになったので、インターネットがしたいと両親に頼み込んだが、母が許さない。以前、父がダイヤルQ2へ発信し、莫大な通話料を支払ったことがあったからだ。

親父殿をかつてないほどに恨んだ。

ネットカフェとの出会い

何としてでもインターネットがしたい僕は、真夜中、ネットカフェに入り浸った。22時に入店し、翌5時まできっかりとインターネットをする。もちろん自宅に帰ったら、その足で登校。睡眠不足が続き、ついには学校へ行かない日もあった。行ったとしても、体調不良ということで保健室で睡眠をとる。学生の本分を忘れた生活を送った。

そこまでしてインターネットがやりたい理由は3つ。まずは「Yahoo!チャット」にハマったこと。最初は携帯電話のパケット通信を利用していたのだけど、すぐに”パケ死”する。携帯電話2台持ちで驚異の20万円の通信量を支払った。両親の呆れた顔を他所に、僕のお年玉貯金で賄った。

もう1つはネットゲーム。ブラウザ上でプレイするハクスラタイプのもの。読まれている方々は、もしかするとご存知ないかもしれない。ギルティギアのキャラクターを作り、ダンジョンを攻略させたり、他プレイヤーのキャラクターと決闘させたりして、ランキングを競う。インターフェイスの大半が文字で埋め尽くされている、旧世代のブラウザゲーム。とにかく没頭した。

最後にアバターチャット。「Worlds Chat/J」という3Dアバターチャット。まだSecond Lifeが日本で話題になる前だ。独特のアングラ感にドップリと浸かった。プレイヤーの大部分が社会人で学生は殆ど居なかった。共通の話題はもっぱらパソコンのことで、私生活については触れないのがルールだ。野暮なことを聞くプレイヤーは淘汰される。そんなネット社会のルールを教えてくれたのは、このアバターチャットの住人たち。もうキャラクター名なんて覚えていないけれど、投資家のジェントルメンは今どうしているだろうか。

―などと懐古しているうちに脱線してしまったが、話を戻そう。

僕が世に産み落とされて約34年。大半を携帯電話やパソコンに費やしてきた。少なくともパソコンとインターネットがなくては生きていけない体質。一人前の社会人となった今でも、スキマ時間を利用して細々とブログを綴るのだ。

僕には子供はない。だからこそ、生きた証を電子の海に漂わせておきたい。今日もChromebookを使い、何だかんだと文字を書き続ける。